去年の9月の連休、台風接近により天気が悪いと分かっていながら、せっかく良い宿の予約を取っているのだからと旅行を決行して、結局、真っ白で何も見えなくて、寒くて強い風が吹き荒れるこの世の果てと思われる世界を経験しただけに終わった乗鞍ご来光バスですが、
3度目の正直で、今年も挑戦してきました!
(去年はその前の年のリベンジ)
8/23~8/25の2泊3日の旅です。
今回は、私が新卒入社した職場、前の前の前の前の職場(笑)の同僚・Yちゃんが登山好きに転向していたと分かって、一緒に行きました。
この年代だと、子育て真っ最中の人も多いですが、そろそろ子育ても終了近く・・・という人も出てきて、Yちゃんも息子さんが高校生ということでかなり自由に出歩いているということで、ご一緒することになりました。
そういう訳で、1日目は平湯温泉までの移動日という感じだったので、2日目の乗鞍岳ご来光バス&乗鞍岳登山からお伝えします。
去年は、長野県側の乗鞍高原からのご来光バスでしたが、今年は、岐阜県側の平湯温泉からのご来光バスです。
出発時間も多少違いますが、降りるバス停が違いました。
乗鞍高原側からのアルピコ交通のご来光バスでは「標高2716m」バス停で下車しましたが、こちらはアルピコ交通だけのバス停のようで、平湯温泉からの濃飛バスのご来光バスでは、「大黒岳登山口」バス停で下車しました。
「標高2716m」バス停の方がよりご来光スポットから近く、「大黒岳登山口」バス停の方が少し歩く感じです。
この日の天気予報は、そこそこ天気良くなる予定でしたが、前日までは雨降りで、乗鞍に着いた午前4時半という時間帯はまだ前日の天候を引きずっているのか、去年を彷彿とさせるような、真っ白・寒ーい強風が吹き荒れるこの世の果てのような状況でした・・・
巡回されてるスタッフの方に聞いたら、大黒岳の頂上に風除け小屋があるから、そちらから見た方が良いということで、片道10~15分くらいの大黒岳の登山道を登ったのですが、酸素が薄くて息苦しい中で、真っ白な世界の中で冷たい強風が常に吹きつけてきて、極限的な世界です。
後から聞いたら、平気そうな顔して登ってたYちゃんも、死の恐怖を感じてたと言ってました。
あれで死ぬことは絶対ないと思うのですが、それくらい、普段の環境とは違う世界で、たまにデートの一環して来てる感じの軽装の若いカップルとかいますが、生半可な気持ちでは行かない方が良い感じです・・・
大黒岳前の風除け小屋では、30人近くの方たちが同様にご来光を待っていました。
巡回されてたスタッフの方もこちらに来られてて、レーダー上では東の方向に雲が多くて、ご来光はちょっと期待できないかも・・・という話で、確かに全体は見渡せたものの、太陽の上がる方向に雲が多くてご来光は微妙でした。
でも、全体的には晴れていたので去年を思うと全然違います。
去年↓
そのため、ご来光の時間から遅れて、ご来光っぽい景色を堪能できました。
とても寒かったため、一旦、畳平バスターミナルへ戻り、名物・すくな鍋を食べたりして、しばし休憩してから、乗鞍岳登山を開始しました。
ご来光の時間頃には一旦晴れていた天気も、再度、ガスであたり一面で真っ白になっていて、雨が降る気配はないものの、こんな天候じゃ何も見えないし、もう登山中止した方が良いんじゃないか・・・とテンションがた落ちのところ、ふと気づくと、登山道のすぐ前をひょこひょこ歩く鳥さんが・・・
ら、雷鳥!?
日本アルプスの山は、片手で数えられるくらいながらも何回か登りましたが、初めて見ました!
たまにこんな風に登山道脇の野草をついばみながら
ムックムクの身体で、お尻ふりふり、ぴょこぴょことマイペースに歩き、かなり愛らしい
写真で見ていると、色も地味だし特段色気のない鳥だと思っていましたが、実際見ると一瞬にして虜になりました。
すぐ後ろで、「雷鳥
!?!?初めて見た!!」「うわぁ、可愛い~」と人間達が騒いでいるのに、まったく意に介せず、20m近く先導してくれるかのようにマイペースに歩き続け、途中の歩道が切れている所からハイマツ林へと消えて行きました。
雷鳥は昔から「神の鳥」と崇められていて、人間との信頼関係ができているため、逃げないそうです。
実際に見ると、「高山のアイドル」とか「神の鳥」と言われているのがよく分かるようなカリスマぶりで、一瞬で心奪われました。
それにしても見事な保護色で、スマホからミラーレス一眼に変えてファインダーを覗き直すと、どこに雷鳥がいるか探し出せず、ただ岩を撮っているだけの画像が何枚かありました(笑)
雷鳥は、冬の間は真っ白になります。
防寒のために足元までモコモコになるようで、この画像とかすごく可愛いです。
冬の雷鳥も見てみたいけど、さすがにこれは冬山に登る人の特権なんでしょうね~
雷鳥さんに会ったら、モチベーションも上がって、歩みを進めて、肩の小屋まで辿り着きました。
肩の小屋に着いた頃から、何となく晴れ始めてきました。
肩の小屋までは平坦な道で、ここから目的地の剣ヶ峰頂上までが本格登山道になります。
約1時間くらい、延々と、岩でゴロゴロして足元の悪い山肌を登り続けます。
午前3時半出発のご来光バスに合わせて2時半起きで、ほとんど寝れなかったのと、元々高山の酸素の薄さが苦手で身体がすごーく重く感じて、ゆっくりしたペースで登りました・・・
サングラスで目元が見えないお陰で颯爽と見えますが、実際は死にそうな顔してます・・・
ともあれ、この時間帯はとても晴れていて、景色もとても綺麗でした。
目的地の剣ヶ峰頂上まで後ひと登りというところで、またガスって白くなってきました。
剣ヶ峰頂上に到着。
頂上には、乗鞍本宮 頂上本宮があり、神職さんも常駐されています。
この時は、ガスで真っ白・強風で寒くて、吹きっさらしの家屋の中で、鼻や頬まで赤くされていて、大変な職務です・・・
こちらで是非ご朱印を頂きたいと、御朱印帳を持参していたのですが、頂上本宮分も畳平バスターミナルにある本宮で受付けとのことでした
頂上に着いたものの、真っ白で展望はなく、たまーにこのようにガスがほんの少しの間、晴れるという感じでした。
たまーに晴れた時に「誰か今のうちに写真撮ってあげるよ」と言ってくださった男性がいたので、お言葉に甘えてスマホを渡して撮ってもらったのですが、何枚か撮ってもらったのはこんな微妙なタイミングのものばかりで。
なんでこんな変な瞬間ばかりを!?と思ったのですが、「乗鞍岳3026m」の看板を持ってスタンバった頃には背景真っ白で↓
「晴れてるうちに撮ってあげるよ」と言った手前、何と
か背景が見えている内に・・・と頑張ってくださったのですね。ありがとうございます。
しばらく頂上で休憩した後、下山開始しました。
下山は基本的にずっとガスっていて真っ白でした。
途中、このオレンジ色の屋根の頂上小屋に立ち寄りました。
ここでは、普段は山小屋のピンバッチは買わないのですが、「令和元年」という文字にひかれてピンバッジを購入しました。
雷鳥もデザインされていて、雷鳥に始めて出会った記念&令和元年記念として、良い記念の品が買えました。
肩の小屋を過ぎて、また平坦な道に戻り、行きに雷鳥に出会った場所辺りからずっとハイマツ林の方を目をこらして見ていたら、夫婦の雷鳥に出会いました!
行きも帰りも周りが真っ白な時だったのですが、調べたところ、曇りや雨の日の方が空からの天敵に見つかりにくいため、雷鳥との遭遇率が高いそうです。
晴れたり曇ったりの天候で、ご来光は微妙、登山中半分はガスってるという状況でしたが、行きも帰りも雷鳥に遭遇できたので良かったです。
畳平バスターミナルに戻ってきた頃には、再度晴れてきて、美しい畳平全景を望むことができました。
この日は早朝というより深夜の時間帯からの行動でしたので、午前11時には乗鞍を後にしました。
午後は平湯で温泉三昧で、翌日は大好きな上高地へと向かったのでした。
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