C’est beau la vie.  Life is Beautiful.  人生は美しい。

高野山ひとり旅~奥之院 生身供~

8/22-8/24と2泊3日で高野山へ行って来ました。
全行程はこのようになっています。

今回から、tabioriという旅行アプリを使い始めました。これがとても便利!
以前、SNSの広告で流れてきた旅行アプリをインストールしてみて、使い方がよく分からないし、特に便利そうでもないな、と良くない印象のままそのまま放置していたのですが、tabioriはレビュー数多い上に高評価で、やっぱりそういうアプリは信用できるなと思いました。

今回は、旅の一番の目的だった、奥之院の生身供(しょうじんぐ)について紹介したいと思います。
生身供とは、真言宗では、弘法大師空海は今も奥の院の御廟にて、日々禅定していると考えられているため、その弘法大師様に毎朝6時と10時半の2回、生身と呼ばれる食事を捧げる儀式です。
なんと、この儀式は1200年にもわたって続けられているということです。

今回、奥之院の中の橋ルートの入口近くに立地するゲストハウス Kokuuさんに2泊宿泊したこともあり、6時からと10時半からの儀式両方を見学しましたので、その違いも含めてお伝えしたいと思います。

スポンサーリンク

6時からの生身供 朝のお勤め

6時からの生身供は灯籠堂でのお経もありましたので、こちらをメインでご紹介します。

2日目に10時半から、2日目に6時からの生身供見学しました。
宿泊先のゲストハウスKokuuからは中の橋ルートが近いため、こちらのルートで向かいました。
儀式の行われる奥之院最奥の場所にある灯籠堂と御廟までは、中の橋ルートは徒歩15~20分ほど、もう一つの入口からの一の橋ルートでは徒歩30~40分ほどとなっています。
こちらから高野山の地図を見ることができます。
koyasan_map_jp (rinkan.co.jp)

一の橋ルートの方が正式となっていますが、2日目に10時半からの儀式を見学した後に、一の橋近くにある清浄心院で精進料理を頂くために一の橋ルートを使いましたが、まぁなかなか長く感じました。

宿坊などほとんどの宿泊施設が一の橋より西側にありますので、そういう場所にある宿泊施設に宿泊した場合よりはゆっくりと出発することができますが、それでも6時からに合わせてだと5時半くらいの出発になります。
心配していたのは、奥之院はお墓だらけのお墓のテーマパークのような場所ですが、そのような場所に暗いうちに1人で行くのは大丈夫か・・・?ということ(怖がりです👻)

でも、時期は真夏で日が長いこともあり、既に外は明るくなっていたため、安心しました。
冬だと真っ暗だと思いますが。
夜の名残りで灯籠の灯りも残っており、綺麗でした。

綺麗な朝焼け。とても清浄な空気の中を歩くことができました。

但し、途中で道を間違えて、細い道に入ってしまい、不思議な形のお墓に囲まれて、ちょっと怖くてドキドキしてしまった場面もありました💦

生身供の食事を運ぶ出発点となる御供所へ到着しました。

この御供所の建物の北側、灯籠堂・御廟に一番違い側の所から食事が運ばれます。

生身供

6時になると、維那(ゆいな)という役職の僧侶の方が来られて、嘗試地蔵(あじみじぞう)にお経をあげ始めます。

ほどなくして、御供所の扉が空き、2名の僧侶の方によりお食事の入った木箱が運ばれてきます。
1人の方は嘗試地蔵裏手に入り鐘を叩かれ、もう1人の方は維那の方とお経をあげられます。

お経が終わると、木箱に蓋がされ、維那の方を先頭に灯籠堂へ向かって運ばれます。

御廟橋を渡った場所での撮影は禁止されています。
正面に見えるのが灯籠堂です。

この御廟橋を渡るまでの動画をアップしています。
お勤めが終わった後に御供所に戻ってこられる様子と、10時半からの動画もあります。

灯籠堂での朝のお勤め

3名の僧侶の方が御廟橋を渡られた後、見学者もぞろぞろとその後をついていき、灯籠堂に入ります。
6時からの場合、特に供養を申し込まなくても、外陣と呼ばれる場所に入り、お勤めに参加させて頂くことができます。
外陣は、昼間の時間帯は、供養を申し込まれた方のみが上がれる場所になります。

私は事前の情報収集や、前日も10時半からの生身供を見学したこともあり、外陣に上がって良いことや、どこから外陣に入れるかをチェックしていたので、早々に外陣の移動しましたが、多くの人が最初の方は外陣の外側で立ったまま見学していました。
しかし、途中で、係の人か参加者の人かは見ていなかったのですが、「あちらからお上がり頂けますよ」と案内されているのが聞こえてきて、他の方たちも続々と外陣に入られました。

灯籠堂の見取り図としては下記のようになっています。

「こちらに座れる」と書いてある所が外陣です(この画像を作成した際は呼び方が分からず・・・)
赤い絨毯が敷かれています。
祭壇や授与所などに向かって左手側に入口と下駄箱があります。

生身供を見学せず、先に灯籠堂に入って外陣で待つ人たちもいて、絨毯の上に直接座らず低い椅子に座っている人もいました。私も正座が苦手過ぎるので「私も椅子を使いたい」とまわりを見まわしたのですが、見当たらず。
お勤めが終わって外陣から出る時に、下駄箱の隣に「足の悪い方はお使いください」と椅子が重ねて置いてあったため、自分の覚えのためにも「いすが置いてある」の案内を上の見取り図に入れています。

40分ほどのお勤めが終わった後は、焼香台にて焼香をあげさせて頂きました。
読経の途中で、地元の方か、いつも参加されていると思われるお婆さんが外陣に入ってこられ、真っ先に焼香台の前に座って何回も礼をした後に焼香をあげていて、焼香をあげるタイミングはいつでも良いんだ、と知りましたが・・・
そのお婆さんが、焼香の後に、私の隣が空いていたため隣に座られたのですが、笑顔で「あなたも御焼香に行ってきなさい」というようなジェスチャーをされました。読経途中で、全員の視線を浴びながら慣れない御焼香をするのはためらわれたため、「後でいきます」とお断りしたのでした。

10時からの生身供

前日は10時半からの生身供の儀式を見学しました。

6時早朝からと比べると、既に日が高くなっている感じがとてもあります。

6時から見学したときとは違うアングル、すぐ真後ろから見学していました。

10時半からの方が、やはり人はとても多かったです。
「フィールドワーク参加者」という名札を首から下げた何かの研修と思われる団体さんでは、案内役の人がマイクで生身供について説明をしていたり、制服姿の修学旅行の一団ありで、なかなかの盛況ぶりでした。

6時からの時と同様に、3名の僧侶の方に続いて灯籠堂にも入りましたが、申し込みされた方の一般の供養がされていたため、生身供としての読経はありませんでした。
宿泊したkokuuのオーナーさんからも、10時半からの場合は読経無しと聞いていましたが、確かに、この時間帯は既に一般の供養受付が始まっていますしね。
ただ、維那の方は読経はしないものの、祭壇の前に座って、目の前の仏具を動かしたり、手で印のようなものを組んだり、30分以上何か儀式をされていました。密教の儀式は奥深い・・・

まとめ

様々な時代を経て、休むことなく1200年以上も続けられているという生身供は、唯一無二の儀式で見学することができて良かったです。
また、御廟橋を渡った後は更に一段と空気が変わると言われているように、とても神聖な雰囲気の中、ハーモニーのような読経を聞くことができ、とても貴重な経験ができたと思います。
やはり、6時からの儀式の方が、人も少なく、灯籠堂での読経もあり、より良い経験となりそうです。
但し、宿泊場所によっては、公共交通機関やタクシーがまだ動いてない時間帯で、奥之院まで行くのが難しい場合があると思います。
レンタサイクルで奥之院入口まで来ている人も見かけたため、それも良い方法だと思いました。

スポンサーリンク